EPS考(其の壱)

 ああ、ベテランさんは読まないでね、的な覚書です。

 ロータス エリーゼ(もしかしたらヨーロッパくらいからかもしれないけど)にEPSとか、いいもと思うんですよね。

 でも、電動パワステ(EPS)をはずしたいとか、フィーリングが悪いとか、いろいろ書かれていたりします。

 だいたい、この人たち(なんちゃって評論家さんも含めて)ってほんとにわかってるのかなぁ、と思ったりする以前に、私もわかっているのか(笑)

 まず、EPSの最大級の功績は?というと

  • ステアリングが軽くなる>すえぎりが出来る
  • 燃費が(他のパワーステアリングの構成に比べてに比べて)よい
  • 搭載自由度が高い
  • クリーン
  • エンジンのパワー損失が低い

 と、あります。

 ここでのステアリングは

  • マニュアルステア(パワーアシストのないもの・・・これはパワステじゃないけど、こんな車、いまやロータスとNanoとかまあ、超少数派)
  • 油圧パワーステアリング(エンジンで油圧を作るタイプ)
  • H-EPS(電動油圧パワーステアリング:モーターで油圧を発生させるタイプ)
  • EPS(電動パワーステアリング:モーターの力で直接パワーアシストするタイプ)<今回の話はこれ

 です。

 純然たる事実として、たとえばヨーロッパの駐車の縦列駐車は、すえぎりなしではなかなか難しいものです。日本の狭い駐車場事情も同じですが。。。

 でも、今の車は衝突安全もろもろの理由で大型化の一途をたどり、結果として支えるタイヤも大型化しています。

 結果として、パワーアシストなしの車では生活に支障をきたすということのようです。

 これは、すえぎりの操舵力が重いエリーゼに乗ればすえぎりのシチュエーションがいかに多かったかわかります(笑)

 じゃあ、パワーアシストありで考えると、最も燃費のいいのはEPSですねぇ。

 燃費以外に、EPSがいいと思うことはいうと、搭載自由度と省スペース、クリーンです。

 モーターとコントローラを搭載するEPSに比べて、油圧を介在するパワステはエンジンにオイルポンプ、なんといってもなかなか自由にならない配管が必要です。

 設置自由度が高く、油が要らないのは大きいでしょうね。

 もちろん、エンジンから直接動力を取らないEPSはエンジンのパワー損失を小さく出来ます。

 とここまでも、どうせEPSの売り文句なわけですけどね。

 で、ここからが私の思うところです。

 設置自由度が高いEPSが必要な車というのは、おおむね小型でキャビンをなるべく大きく取りたい車です。

 これはEPSに限らず、フロントサスペションにもコンパクトさを要求します。多少ジオメトリに無理がある設計になります。

 また、この手の車はコストにシビアです。足回りにもショックやパワーアシストシステムにもお金をかけたがりません。

 フロントサスやその他の部品がいまいちなのにフィーリングがいいや悪いやって話をパワーアシストのシステムだけに帰結させるなんて・・・と思ったりします。

 と、ここまででは、EPS否定派のかたはなかなか納得しないでしょうねぇ。私も昔はそうだったわけで(笑)

 この続きをまた書きたいと思います。つづく・・のかしらん。

 書きました。第二段はこちら