EPS考(其の弐)
ああ、ベテランさんは読まないでね、的な覚書です。
ロータス エリーゼ(もしかしたらヨーロッパくらいからかもしれないけど)にEPSとか、いいもと思うんですよね。
という考察の第二段です。
えー、話がややこしいのですが、第一弾はこちらです。
私がこんな記事をなぜ書こうかと思ったかというと、何台かの車に乗る機会があったからですが、其の多くがEPSでしかもかなりいいフィーリングだったからです。
では、EPSもいいよねという好例ですが、現行BMW528のステアリングフィーリングはすばらしいですよね。(あれで勝手にギア比を変えることがなければなぁ・・・。)あれはEPSです。
でも、あれは、EPSもいいのでしょうが、清く正しい設計のフロントサスの功績のほうが大きいように思います。下からのぞくとかなり剛性の高そうな部品でマルチリンク(搭載自由度の関係から、マルチリンク方式でダブルウイッシュボーン構成を実現しているタイプの感じ)が見えます。
現行?BMW320ツーリングには油圧パワステとEPSの二種類があるようです。
(2009年式の油圧と2010年式のEPSを見つけました。どちらも外見は同じでした。グレード違いとかマイナーチェンジとかあるのかもしれませんが)
実際のところ、一般的な性能の範囲(=私が走った限りではという意味です)ではほとんど油圧よりEPSの方がよいです。
たとえば、油圧式のシステムに比べすえぎりが軽い操舵力で出来るように設定されていました。
もともとBMWはEPS版程度の操舵力にしたかったのだと思うのですが、車速に応じて操舵力を変化させられない油圧パワステでは、高速域のフィーリングを考えると出来なかったでしょう。
逆にEPSでは比較的弱点になりうるロードインフォメーションも似たようなもんです。(といっても乗った日が一ヶ月くらい違うので・・・(笑))BMW320のロードインフォメーションは腰で感じるように出来てると思いました。
悪路を走ったときの性能といえば圧倒的にEPSのほうがよいです。
逆に、悪いと言われるかもしれないところとしては、
やや、操舵がくぐもった感じの操舵感です。これは実際は評価が分かれると思います。すっきりしていないという意見もあるかもしれませんが、こういう風に作ると別の効果がいろいろ生まれます。
高速道路では、油圧とEPSの車の運転した感じが違うように思いました。
油圧の車の方がほんの少し重心が固まっているような塊感を感じました。(こっちのほうが私好み)
ダッシュボードあたりに重心があるような・・・。でもこれは足とかグレード違いによるものだと思われます。
あと、高速の操舵フィーリングとしては、油圧版は遊びが大きく(ゲインが非常に低いところが広いという意味です。本当の遊びではありません)、EPS版の遊びの少ない感じとずいぶんつくり込みが違うようです。
これがBMWの今の志向と受け取るほうが正しいように思います。
お金がかかったパワーアシストのシステムは、いい足回りと組合されれば、油圧を上回る総合性能を得ると思います。
中速のアシスト量の感じだけは、私の好みでは、オートマチックと組み合わせた時の感触は油圧版のほうが直感的に思ったラインにいく感じです。逆にEPS版は、10cmほど内側へ行ってしまう感じ・・・。でもEPS版もマニュアルモードだったら結構いいラインに行くので、私がオートマチックの変速パターンをうまく使いこなしてアクセルを踏めていないようにも思えました。
と、なんと、ほとんど同じ車で油圧パワステとEPSを比べる機会を得て、私もお金をかければEPSの方がいいことが多いかも・・・と思った次第です。
続く・・・たぶん(笑)
続きを書きました。こちら。